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整形外科 外科
リハビリテーション科

サーファーズ・ミエロパチー Surfer's myelopathy

 2004年にTompsonらによって初めて報告されたサーフィン中に生じる原因不明の下肢対麻痺のことで世界で65例(うち56例がハワイ)報告されています。はっきりとした原因は分かっていませんが、MRIで第5胸椎〜脊髄円錐レベルに脊髄虚血が起こっているのが確認されています。

 大部分が若い男性で、初心者の初回サーフィンで発症、外傷無く背部痛で発症し両下肢の知覚障害と麻痺が生じ、尿閉と進行します。発症から1時間以内に麻痺が完成。大部分の症例で対麻痺は回復しないとされています。

 MRIの画像所見からは脊髄の梗塞像と同じものを認めます。

*病態はミエロパチーではなく脊髄梗塞による対麻痺

 ハワイに多い理由は分かっていません。初心者の初回に多いことで技能が不十分な中での脊椎の急速かつ過剰な伸展〜屈曲動作に問題があるのではないかと推測されています。非常にまれですが知っておきたい疾患です。