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信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして |
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整形外科 外科 リハビリテーション科 |
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股関節唇損傷 Acetabular labral tear 概要 鑑別診断 大腿骨頸部疲労骨折 股関節周囲の筋腱付着部炎(腸腰筋腱炎や大腿直筋腱付着部炎など 診断には単純X線撮影に加え、関節唇の状態評価のためMRIが有用です。場合によってはMR関節造影も行われます。 治療方針 関節鏡視下手術の内容: シェーバーによる損傷部の除去パンチやトリミングによる変性部切除 ラブラムの縫合による修復術 早期診断と適切な治療によって、スポーツ復帰も十分可能です。
痛みが落ち着いてきた回復期には、股関節周囲の可動性改善と筋力再獲得を目指します。この段階では、股関節の屈曲・外転・外旋に配慮しながら無理のない範囲で可動域訓練を行い、特に中臀筋や腸腰筋、大臀筋といった股関節安定化に関与する筋群の強化が進められます。 機能回復期には、動的安定性と固有受容感覚の再教育を中心としたトレーニングが行われます。バランスディスクや片脚スクワットなどを活用しながら、俊敏性や筋出力の向上を図り、ステップ動作やジャンプ着地といった複雑な動作の再学習を進めます。 たとえば、壁スクワットは代表的なCKCエクササイズの一つです。背中を壁につけて行うことで骨盤と体幹のアライメントを保ちやすく、股関節屈曲角度をコントロールしながら中臀筋や大腿四頭筋の協調的な活動を促します。また、ブリッジ運動も有効で、仰臥位で膝を立てた状態から骨盤を持ち上げることで、股関節伸展筋群(特に大臀筋)を活性化しつつ、体幹の安定性も同時に鍛えることができます。 さらに、ステップアップ動作(低い台を用いた昇降運動)は、股関節の荷重下でのコントロールを再学習するのに適しており、片脚支持時の安定性や固有感覚の向上にも寄与します。 これらの種目は、いずれも股関節の深屈曲や内旋を避けながら行うことが重要であり、動作中に痛みや引っかかり感が出現する場合は中止または修正が必要です。段階的に負荷や可動域を調整しながら、個々の症状や機能レベルに応じてプログラムを構成することが理想的です。 |
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