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整形外科 外科
リハビリテーション科

足根骨癒合症 Tarsal Coalition

 足根骨は足関節の下を受ける距骨、その下で地面を支える踵骨、足ゆび(正確には中足骨)につながる舟状骨、三個の楔状骨(内側、中間、外側)、立方骨で構成されています。

 癒合症はこれらの足根骨が接しているところで生まれつき骨性、軟骨性、繊維性の癒合を起こしています。頻度は1%程度とされています。距骨−踵骨、踵骨−舟状骨で多いのですが楔状骨−舟状骨での報告もあります。

 症状は癒合部分の痛みです。スポーツ障害や捻挫などの外傷後に痛みを訴え始めるケースが多いです。大人になってから発症することもあります。元も頻度の高い内側距骨踵骨癒合症では、近くを走行する脛骨神経を圧迫して足根管症候群(足の裏のしびれ)と起こすことがあります。

 レントゲンでは分かりにくいケースもありますが、その場合はCTを行います。

 基本は局所の安静などの対症療法を行います。癒合による痛みが改善しない場合は手術を行います。

1.距踵骨癒合症
距骨、踵骨の骨化が進む10歳以降に発症します。可動時やい運動負荷時に痛みや疲労感が出ます。捻挫などの外傷後に痛みが改善しないことで発見されることも多い。融合部分が大きいと足根管を圧迫して足根管症候群を引き起こすことがあります。
2.踵舟状骨癒合症
骨化が進む8−12歳で発症します。足根洞のやや前方に痛み(疼痛)が出ます。踵骨の前方突起が延長し舟状骨と関節面を形成します。保存治療→改善しない場合、手術→再癒合や痛みが残存しやすい。
3.第1楔状舟状骨癒合症
中足骨内部から足底に掛けて痛みがでます。保存療法でほとんどが改善し、手術に至る例は少ないとされます。zZd