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信頼とまごころの医療
からだにやさしい医療をめざして

整形外科 外科
リハビリテーション科

趾骨骨折 fracture of the toe

テーブルの脚でぶつけたりすると容易に骨折します。転位のあるものは用手整復を行います。
軽度のものはバディテープ法にて加療し、中等度以上は副子またはギブス固定を2-3週間行います。

実際には、なかなかつきにくいことも多く、固定期間を延長することも度々あります。


固定をして局所安静をはかれば、まず問題なく治るのですが、どの程度の固定(テープ、副子、ギプス)が必要なのか、明らかなコンセンサスはありません。
また専門書にも詳しく書かれていないので、個々の医療機関によって治療にバラツキがあると思われます。

外国のように寝る以外は靴を履いて生活する場合と日本のように靴を脱いで生活する時間が長い場合とでは、治療方針も異なるとされます。
靴を履いている時間が長い生活の場合、医療としての固定はより簡便なテーピングで問題は生じにくいでしょうし、日本のように和式の生活で靴を履く時間が限られている場合は、ある程度の強度のある固定が必要と考えられます。
ただし固定が強固であるほど、生活は不自由となりますので、落としどころが難しいとも言えます。

当院では、骨折が安定しており、生活もそれほど活発で無くおとなしく出来る人はテーピングで治療し、動く量が多い人はより固定性をあげたもので治療するケースが多いです。

いずれにせよ骨折も様々ですので、骨折の状態、生活様式、負荷量などを勘案してテーピング、スプリント、ギプスの何れかを選択するようにします。
テーピングの場合は靴はソールが薄いものは避けて、しっかりしたものを履くほうがよいでしょう。

 

足趾中節骨骨折 USでも骨片が裂離して見えます。
 



 趾骨骨折は治りにくいのでやっかいです。左の写真のように小さな骨折でも経過中に骨折部の骨吸収が起こり、中央の写真のようにギャップが出てきます。その後、右の写真のように治癒することこともありますので諦めずに治療を継続することが大切かと思います。(受傷から5ヶ月経ってようやく治りました。)