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整形外科 外科
リハビリテーション科

関節遊離体(関節ねずみ) joint mouse

関節内に骨や軟骨が遊離して動く状態にあることを関節ねずみと言います。動くだけだと問題ないのですが、関節に挟み込まれて軟骨損傷を起こすことがあります。

原因疾患

説明

離断性骨軟骨炎(OCD)

軟骨下骨の壊死により骨軟骨片が剥離

骨軟骨骨折

外傷やスポーツによる関節内骨折

変形性関節症(OA)

骨棘の一部が剥がれて遊離体になる

滑膜骨軟骨腫症

滑膜から骨軟骨片が産生される腫瘍性疾患

骨壊死・シャルコー関節

神経障害性関節症に伴う破壊


引っかかって動かなくなるいわゆるロッキングという現象が起こることがあります。

膝関節に多く、足関節、肘関節、股関節でも起こります。

部位

備考

膝関節

最も頻度が高い。特に大腿骨内側顆に好発

肘関節

野球肘(外側型)に伴う離断性骨軟骨炎が原因

足関節

距骨滑車部に好発。捻挫や剥離骨折が原因

股関節

稀だが、骨壊死や変形性股関節症に伴って発症

顎関節・肩関節

非常に稀だが報告あり


診断はレントゲン、超音波断層検査、MRIなどがあります。

治療は遊離体が小さければ除去手術を、大きければ再接着することもあります。痛みがひどければ、別の軟骨を採取して植え込む手術を行います。

治療法

適応・内容

保存療法

症状が軽度・遊離体が小さい場合。安静・負荷制限

関節鏡視下摘出術

遊離体を除去する低侵襲手術。スポーツ復帰も早期可能

整復固定術

遊離体が大きく、母床に戻せる場合。吸収性ピンなど使用

骨軟骨移植術

遊離体が粉砕されている場合。自家骨軟骨柱を移植

軟骨細胞移植(再生医療)

正常軟骨を培養し移植。高度な技術が必要