多発性骨髄腫 multiple myeloma
骨髄のなかで形質細胞という免疫機能を有する細胞があるのですが、これがガン化して背中の痛みや貧血、免疫力の低下を引き起こします。
疾患概要
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項目 |
内容 |
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疾患名 |
多発性骨髄腫(Multiple Myeloma) |
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原発部位 |
骨髄(造血組織) |
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好発年齢 |
60歳以上(中高年以降) |
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性差 |
男性にやや多い |
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発症機序 |
異常形質細胞が単クローン性に増殖し、免疫グロブリン(M蛋白)を過剰産生 |
進行するとレントゲンで骨の打ち抜き像が見られます。尿中にベンス・ジョーンズ蛋白が見られます。
主な症状(CRAB症候群)
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項目 |
説明 |
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C: 高カルシウム血症 |
骨吸収亢進により血中Ca上昇(倦怠感、意識障害) |
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R: 腎障害 |
M蛋白が腎尿細管に沈着し腎機能低下 |
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A: 貧血 |
骨髄の正常造血抑制による |
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B: 骨病変 |
骨痛、骨折(溶骨性病変) |
検査・診断
血液検査 M蛋白(IgG, IgAなど)上昇β2ミクログロブリン、LDH上昇 尿検査 Bence Jones蛋白(軽鎖)検出 骨髄穿刺 異常形質細胞の増加(10%以上) 画像検査 X線・MRI・PETで溶骨性病変の確認
診断基準(IMWG 2014)
1.骨髄中の異常形質細胞 ≥10%2.M蛋白の検出(血清または尿)
3.CRAB症状のいずれか、またはバイオマーカー(例:骨髄形質細胞 ≥60%、FLC比異常、画像上の骨病変) 治療は整形外科では無く血液内科で行います。
整形外科では背中の痛みで来られるので鑑別疾患の一つとして重要です。
エビデンス:IMWG診断基準
多発性骨髄腫の診断には、国際骨髄腫作業部会(IMWG)の診断基準が用いられ、CRAB(高カルシウム血症・腎障害・貧血・骨病変)などの臓器障害の評価が含まれます。(Rajkumar SV ら. Lancet Oncol. 2014)[1]。
エビデンス:骨病変の治療
多発性骨髄腫に伴う骨病変(溶骨性病変・病的骨折)に対しては、ビスホスホネートやデノスマブなどの骨修飾薬が用いられるとIMWGの骨病変ガイドライン(2021年)で示されています。(Terpos E ら. Lancet Oncol. 2021)[2]。
エビデンス出典(全2件)を見る
- Rajkumar SV, Dimopoulos MA, Palumbo A, et al. International Myeloma Working Group updated criteria for the diagnosis of multiple myeloma. Lancet Oncol. 2014;15(12):e538-e548. PMID: 25439696.
- Terpos E, Zamagni E, Lentzsch S, et al. Treatment of multiple myeloma-related bone disease: recommendations from the Bone Working Group of the International Myeloma Working Group. Lancet Oncol. 2021;22(3):e119-e130. PMID: 33545067.
参考:『臨床整形外科2020.6 各種骨盤骨切り術とそのメリット』 / 『骨・関節 単純X線写真の読みかた』 / 『骨関節 単純X線写真の読みかた』 / 『リウマチ病学テキスト 改訂第3版』 / 『リウマチ・膠原病診療 マスト&ベスト』