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整形外科 外科 リハビリテーション科

内果の副骨端核障害 os subtibiale disorder

内果下端に小さな丸い骨(副骨)で発生頻度は1%とされています。骨端核の一部がうまく癒合せずに残ったものです。通常は無症状ですが、スポーツや外傷による繰り返しの負荷で痛みが出ることがあります。

発生と特徴

項目

内容

発生頻度

約1%とまれ

好発年齢

小児〜思春期(7〜15歳)に骨化が進行

原因

骨端核の癒合不全、スポーツによる牽引性ストレス

好発部位

足関節の内果(内くるぶし)下端

主な症状

症状

説明

内果の圧痛

押すと痛い、腫れを伴うことも

運動時痛

ランニングやジャンプで悪化

外反ストレス痛

足を外側にひねると痛みが誘発される

歩行困難

痛みが強いと歩行に支障が出ることも


診断と鑑別

検査

ポイント

X線

内果下端に丸みを帯びた骨片が見える

CT

骨片の形状や癒合状態を詳細に確認

MRI

骨髄浮腫や周囲の炎症を評価

超音波

動的に靱帯や骨片の状態を観察可能


治療

保存治療。
小児で骨癒合障害例は3-4週間のギプス固定。
アーチサポート、足底板。
抵抗性の場合は、骨接合術、摘出。

保存療法

方法

内容

安静

痛みが強い時期は運動を中止

ギプス固定

小児では3〜4週間の固定で骨癒合を促す

足底板

アーチサポートや内側ヒールウェッジで負担軽減

消炎鎮痛薬

NSAIDsなどで炎症を抑える

注射療法

ステロイド+局所麻酔薬で痛みを緩和することも


手術療法(保存療法で改善しない場合)

方法

内容

骨接合術

スクリューやテンションバンドで骨片を固定

骨片摘出術

痛みの原因となる骨片を除去し、靱帯再建を併用することも

関節鏡手術

近年では低侵襲な鏡視下摘出術も行われています


再発予防

足関節の安定性を高めるリハビリ

足首まわりの筋肉(特に後脛骨筋や腓骨筋)をしっかり鍛えることで、関節のぐらつきを防ぎます。

足に合った靴の見直し
クッション性があり、足首をしっかり支える靴を選びましょう。必要に応じてアーチサポート付きのインソールを使うのも効果的です。


外果の副骨端核障害 os subfibulare disorder

外果下端の小さな骨。症状は外果の腫脹、疼痛、不安定性。
治療)サポーター、テーピング、腓骨筋のトレーニング。抵抗性の場合は、靱帯再建術など。骨接合術は骨癒合に難渋しやすい。

外果の副骨端核障害(Os Subfibulare障害)とは?

足首の外側(外くるぶし)の下が腫れて痛む…
そんな症状がある方は、「Os Subfibulare(オス・サブフィブラーレ)障害」の可能性があります。

Os Subfibulareは、外果(外くるぶし)の下端にできる小さな副骨(余分な骨)で、成長期に現れる骨端核がうまく癒合せずに残ったものと考えられています。

また、足関節の捻挫によって靱帯付着部の軟骨が裂離し、後に骨化したものという説もあります。

特徴と発生要因

項目 内容
発生頻度 比較的まれ(副骨全体の中でも少数)
好発年齢 小児〜思春期にかけて(成長期)
原因 骨端核の癒合不全、捻挫後の裂離骨片の骨化、外傷や使いすぎ
好発部位 外果(外くるぶし)の下端

主な症状

症状 説明
外果の腫れ・圧痛 押すと痛い、腫れを伴うことが多い
足関節の不安定感 捻挫を繰り返す、ぐらつく感じがある
運動時痛 ランニングやジャンプで悪化
歩行困難 痛みが強いと歩行に支障が出ることも

診断と鑑別

検査 ポイント
X線 外果下端に小さな骨片が見える
CT 骨片の形状や癒合状態を詳細に確認
MRI 骨髄浮腫や靱帯損傷の有無を評価
超音波 動的に靱帯や骨片の状態を観察可能

保存療法

方法 内容
安静 痛みが強い時期は運動を中止
サポーター・テーピング 足関節の安定性を補助し、負担を軽減
️‍♂️ 腓骨筋トレーニング 足関節外側の安定性を高める
消炎鎮痛薬 NSAIDsなどで炎症を抑える

手術療法(保存療法で改善しない場合)

方法 内容
副骨摘出+靱帯修復術 ossicle(副骨)を切除し、外側靱帯を再建
骨接合術 骨片をスクリューで固定
(ただし癒合しにくいことがある)

予後と再発予防

多くは保存療法で改善しますが、慢性的な不安定性がある場合は手術が有効です。

再発予防には、腓骨筋の強化や足関節の安定性向上が重要です。