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整形外科 外科
リハビリテーション科

膝蓋骨骨折 patella fracture

膝を強打するとお皿の骨が骨折します。横骨折、縦骨折、粉砕骨折に分けられます。

骨折部分があまり離れていない場合は保存的にギブス固定します。当初、1週間は腫れが強い場合もあり副子固定とすることもあります。

固定期間は3-5週間ですが、あまり長いと膝関節の拘縮が起こりますので装具に切り替える場合もあります。

関節面のずれ(2mm以上)や骨片の乖離が4mm以上ある場合は手術を考慮します。


■保存療法が選択されるケース
転位が 2mm未満 で関節面が保たれている
膝伸展機能が保たれている
高齢者で手術リスクが高い
患者の希望や全身状態による制限
■膝蓋骨骨折の手術適応一覧

適応項目

内容

備考

転位のある骨折

骨片間の転位が 2〜3mm以上、関節面の段差が 2mm以上

関節面不整による変形性関節症リスクあり

開放骨折

皮膚を貫通して骨が露出

感染予防と整復のため緊急手術が必要

膝伸展機能の消失

大腿四頭筋の力で膝を伸ばせない

膝蓋骨の分離により伸展機構が破綻

粉砕骨折

骨片が多数に分かれている

保存療法では整復困難な場合が多い

若年者・活動性の高い患者

高度な膝機能回復が求められる

早期機能回復を目的に手術選択されやすい



症例1膝蓋骨縦骨折 前後像で縦に骨折線あり


症例2 膝蓋骨縦骨折 前後像、スカイラインビューにて骨折線あり