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池田医院へようこそ | |
信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして |
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整形外科 外科 リハビリテーション科 |
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膝窩筋腱炎 popliteus tendinitis 膝の裏にある小さな筋肉です。スポーツによる使いすぎや変形性膝関節症などで膝をかばうと炎症を起こして痛みが出ます。意外と多いです。 治療はスポーツ障害でしたら過負荷を避けるようにトレーニングメニューを変更します。膝周辺のストレッチも有効です。変形性膝関節症(膝OA)に合併する場合は両方の治療を並行して行います。 治療が効果的であれば、数週間で症状は落ち着いてきます。治療の原則は痛み動作を控えることです。それに加えてストレッチを行うようにします。もちろん内服や注射は有効です。ケースバイケースで使用します。 ランニング(特にトレイルラン・下り坂)
サッカー・ラグビー
バスケットボール・バレーボール
登山・ハイキング
スキー・スノーボード
野球(捕手) 1. 下腿内旋トレーニング(膝窩筋の活性化) 椅子に座り、膝を90度に曲げた状態で足を床につけます。つま先を軽く浮かせ、足首を軸にして下腿を内側にゆっくり回旋させます。5秒保持し、ゆっくり戻します。10回×2セット。
2. スクリューホームメカニズム再教育
3. 股関節外旋筋・中殿筋の強化
4. 腓腹筋外側頭・大腿筋膜張筋のストレッチ
5. 動的安定性トレーニング(片脚スクワット・ランジ) |
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腓腹筋腱障害 大腿骨内顆後面に付着する腓腹筋内側頭付着部に起こる腱炎があります。オーバーユースが原因です。治療は局所の安静とストレッチ、筋力強化が有効です。痛み始めはまず局所の安静をはかり、痛みが改善してくれば、徐々に痛みが強くならない範囲でストレッチを行います。筋力強化はストレッチで痛みが無くなってくれば、徐々に負荷を増やしていきます。じっくり取り組む必要があります。 腓腹筋腱炎(gastrocnemius tendinopathy)は、内側頭の筋腱移行部(medial gastrocnemius myotendinous junction)に好発することが多いとされています。特に「テニスレッグ」として知られる肉離れ様の損傷は、腓腹筋内側頭とヒラメ筋の間の筋膜断裂や内側腱部の損傷が典型的です。 【内側が多い理由】 解剖学的構造:内側頭は外側頭よりも大きく、筋腱移行部が長いためストレスが集中しやすい 【臨床的観察】 超音波やMRIでは、内側頭の腱部に変性や微細断裂が多く報告されている ただし、外側頭や両側性の障害も存在し、特に反復的な外旋動作や足部アライメント異常がある場合は外側にも負荷がかかるため、個別評価が重要となります。 【保存療法の基本】 安静:過負荷動作の制限。特にジャンプやダッシュなどの伸張性収縮を避ける 【運動療法】 ストレッチ:腓腹筋・ヒラメ筋の柔軟性改善(痛みのない範囲で) 【再生医療・補助療法】 PRP療法:腱の変性部位への注入による修復促進 【セルフケアと日常管理】 インソール:足部アライメントの補正と腱への負荷軽減 【手術療法】 保存療法で改善しない場合、腱の部分切除や滑膜切除などが検討されることもありますが、非常に稀です。 腓腹筋腱炎は、単なる炎症性疾患というよりも、腱の変性(tendinosis)や神経筋制御の破綻を含む複合的な障害です。 |
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