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整形外科 外科
リハビリテーション科

肘関節拘縮 Elbow joint contracture 異所性骨化 外傷性肘関節拘縮

 肘関節の可動域が低下する原因として、骨折が変形して治癒した場合、外傷性異所性骨化(周辺の外傷、熱傷、頭部外傷)が生じる場合、肘関節周囲の軟部組織が瘢痕化することによって起こります。(併発することもあります。)

 外傷性異所性骨化は外傷などのあとに筋肉や靱帯などの軟部組織が骨化します。こうなると関節の可動域が骨化により妨げられて低下し拘縮という状態になります。また完全強直(肘関節がまったく動かなくなる)となることもあります。治療は骨化が成熟するまで経過を見て切除手術を行います。骨化が発生して4-6ヶ月は様子を見るとよいとする意見と比較的早期に手術を行っても良いとする意見とがあります。

 外傷性肘関節拘縮は骨折や脱臼などの肘関節周囲の外傷後に肘関節に可動域の制限が起こることをいいます。伸展障害と屈曲障害とはメカニズムが異なります。伸展制限は関節包の前方が瘢痕化して起こります。屈曲制限は内側側副靭帯の後線維束の損傷、線維化によるとされています。

 可動域制限を改善させるためには可動域訓練を行いますが、残存した拘縮を改善するためには手術を考慮します。