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整形外科 外科 リハビリテーション科 |
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本日のコラム119 スポーツによる肘関節の内側側副靱帯損傷 野球に代表される投てき動作で、肘内側側副靭帯(MCL)が損傷される疾患です。肘の内側側副靭帯は走行により前斜走靱帯(AOL)と後斜走靱帯(POL)、横走靱帯(TL)に分けられます。投てき動作で障害されるのは前斜走靱帯で、脱臼などの外傷で無ければ後斜走靱帯や横走靱帯は断裂しないとされています。 野球などの活動では、中高生では1ヶ月〜数ヶ月にかけて徐々に痛んで悪化するケースが多く、大学生、社会人、プロは投球の瞬間に激痛とともに発症することが多いとされています。 診断は、AOLに限局した頑固な圧痛、早いボールを投げるときは最初から痛い、MRIで明らかに損傷、誘発テスト陽性、ストレス撮影で2mm以上の開大差、いずれか1項目陽性でMCL損傷ありと診断できるとしています。 治療は、MRIで損傷があっても保存療法で症状が改善することも多い。必ずしも手術が必要な訳ではない。競技復帰へは、3ヶ月以上肩関節を中心に、全身の可動域、バランス、体幹機能などの改善をはかります。いわゆる手投げにならないように投球フォームを修正します。 リハビリで十分な改善は見られず、競技復帰を強く希望する場合は、手術を考慮します。(骨端閉鎖後で、理解力のある中高生以上、年齢の上限はなし) 急激な外傷によるMCL損傷では、ギブスシーネ2週間を行い、その後、可動域訓練をします。不安定性が残存する場合は手術を考慮します。 参考:スポーツによる内側側副靭帯損傷 草野寛ほか 関節外科 Vol.35 No12 (2016) |