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整形外科 外科 リハビリテーション科 |
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臼蓋形成不全 acetabular dysplasia 臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)は、股関節の骨盤側にある臼蓋(寛骨臼)が浅く、大腿骨頭を十分に覆えない状態を指します。 これは先天的な形成異常であり、乳児期にレントゲンや超音波で診断されることが多いですが、成長とともに自然に改善する例もあります。 一方で、改善されずに成人期まで残存する場合もあり、肥満や妊娠、スポーツ負荷などがきっかけで股関節痛が出現することがあります。 臨床的には、臼蓋の縁にかかるストレスや大腿骨頭の扁平化により、関節唇損傷や軟骨損傷が生じ、これが進行すると変形性股関節症へと移行します。 実際、症状のある臼蓋形成不全の約87%に関節唇損傷が合併していると報告されています。 診断にはX線撮影が用いられ、CE角やVCA角の測定により重症度が分類されます(CE角・VCA角がそれぞれ5度未満で高度、5〜15度で中等度、15〜20度で軽度)。 治療はまずは保存的に行います。過体重の場合は生活習慣の改善、ダイエットなどが有効です。また運動負荷が強すぎる場合は少しおとなしくするだけで改善することもあります。 保存的治療で改善しない場合は、臼蓋形成手術などを行います。回転骨切り術、棚形成術、股関節鏡による関節唇デブリドマン、鏡視下棚形成術があります。 *関節唇デブリドマン 関節唇修復、cam大腿骨骨切除、関節包修復を行います。CE角20°以上、VCA角20°以上、Shenton線破綻がないことが鏡視下手術の適応。 参考:子供のスポーツ外来 |
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