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整形外科 外科
リハビリテーション科

指骨骨折 finger fracture

親指が基節骨、末節骨の2つ、親指以外は基節骨、中節骨、末節骨の3つで構成されています。

ねじれて他の指と交差する骨折は整復して交差しないようにします。ずれが大きいもの、不安定なものは手術が必要です。


第2関節(PIP関節)は経過中に拘縮といって固まって動きにくくなり易いので注意が必要です。
骨折の固定にこだわるあまりに長期間固定してしまうと拘縮が起こります。通常固定は3週以内が良いでしょう。

当院では比較的早めに固定をバティーテープなどに変更して可動域を保つように心がけています。不安定な骨折は最初から手術を選択する方が良いと考えています。

末節骨骨折 
DIPを伸展位にて、外力による痛みがなくなるまで3−4週間固定、治癒には4−6週間。粉砕骨折は数ヶ月掛かる場合があります。爪下血腫を伴う場合は損傷の評価が必要。爪床の裂創には超音波検査が有効。


基節骨基部骨折 保存的には副子固定、MP,PIP関節をそれぞれ30度屈曲位で固定。DIPの自動運動を行う。


基節骨骨幹部骨折 転位したものは整復する。外固定のみでは再転位することも多い。不安定な場合は経皮的鋼線固定を行います。安定型の場合は手掌から指先までの副子固定を行う。(不安定な場合は手関節も含めて固定)

PIP関節背側脱臼骨折 ソフトボールなどで指先から強い力が加えられたときに起こります。新鮮例では徒手整復後PIP関節を40-50度屈曲位で背側から副子固定を行います。伸展すると容易に脱臼しやすく、このように
不安定な場合は手術が必要です。関節面が陥凹または、ずれているときは基本的に手術が必要です。

PIP関節掌側板性裂離骨折 突き指でよく起こる骨折です。掌側板は指の各関節掌側に付いている線維性軟骨(靱帯)で関節が過伸展しないように機能しています。ボールなどが当たり強制的に過伸展が起こると掌側板の断裂、付着部の裂離骨折が起こります。通常は、伸展位もしくは軽度屈曲位で1-2週間固定もしくはバディテープ法で固定。(強度の屈曲位は禁忌)早期より可動域訓練を行い、PIP関節の拘縮を予防します。骨片の回転、転位が大きい場合は手術。

*小指PIP関節橈側側副靱帯断裂 通常は保存的治療ですが、整復後も亜脱臼位を取る場合は手術をします。

PIP関節掌側脱臼 整復は一般的に不可能で手術を要します。

*母指MP関節靭帯損傷
1.尺側側副靱帯損傷 完全断裂で断裂した靱帯がまくれ上がっている場合は手術。(まくれ上がっているかの鑑別は難しいので手術を選択することが多い。)不全断裂は保存治療を行う。
2.橈側側副靭帯損傷 新鮮例は保存的治療。

*靭帯損傷に伴う裂離骨折
極めて小さい骨片は靭帯損傷と同等とみなして治療します。
 

 中節骨近位掌側で骨折を認めます。突き指損傷でこのように腱の付着部に引っ張られて骨折します。
 
末節骨骨折