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整形外科 外科
リハビリテーション科

扁平足 flat foot

足の裏が扁平になる病気です。幼児期にみられ予後の良いものと大人の扁平足に分けられます。

幼児期はもともと関節や靱帯が柔らかいので歩くときに体重がかかると踵骨が外反して扁平になりやすいです。体重かかかっていないときは土踏まずがあっても体重をかけると扁平になるケースも多いです。

幼児期の扁平足はほとんどの場合、徐々に改善されますので心配ありません。ただ時として先天性に骨の異常などが原因となって扁平足になることがありますので最寄りの整形外科を受診してください。

足の運動として足の外側を付くように歩いたり、足ゆびでグーチョキパーを行ったりすると効果的です。

大人の扁平足はアーチを形成する後脛骨が切れたり変性して緩むと生じます。女性に多いです。

予防としては体重のコントロールが重要です。徐々に扁平になり足自体もかたくなってきますので適度なストレッチをしてほぐしましょう。アキレス腱のストレッチも忘れずに。足趾でグーチョキパー運動も有効です。

 症状が強い場合は、土踏まずを支えられるようにアーチサポートを作成して装着します。
 
 
扁平足

扁平足には赤ちゃんの時のように脂肪がたくさん付いてふっくらしている場合やアスリートで足底の筋肉が発達している場合など扁平足に見えますが扁平足では無いものがあります。この場合は特に治療は必要ありません。

一方、残りのものは扁平足として柔らかい扁平足(小児外反扁平足など)と固い扁平足(先天性垂直距骨、足根骨癒合症など)に分けられます。柔らかい扁平足は体重が掛からない時は縦アーチがしっかりとあり扁平ではなく土踏まずも認めますが立って体重をかけると変形して扁平になるものです。固い扁平足は体重の有無に関わらず扁平です。多くは柔らかい扁平足です。

固い扁平足はもともと生まれつき骨の異常があったり何らかの炎症性変化として関節が変形拘縮してしまった場合に起こります。

生まれつきの扁平足は多くの場合1歳ぐらいまでに自然に変形が改善します。一部は残存し3-4歳の筋肉が発達するころにはほとんどが改善すると言われています。

柔らかい扁平足はアーチサポートで足のアーチをしっかりと支えるようにします。固い扁平足はアーチサポートではアーチを形成することが出来ませんので、成因によっては手術を考慮します。(クッション性を高めるという意味で中敷きは有効です。)

放置してはいけない扁平足に外反扁平足があります。外反扁平足とは立位で後方から見るとアキレス腱の縦軸が足関節で外反変形しています。この結果、足底は外反して扁平となり横アーチが潰れて開張足となり外反母趾となっていくことがあります。

子供の外反扁平足には、かかとがしっかりとしたハイカットのシューズと土踏まずを支えるアーチサポートを併用します。

高齢者の外反扁平足には縦アーチを引っ張って形成させている後脛骨筋の不全、腱断裂などで起こります。後脛骨筋の強化、足底板などを組み合わせます。
 
  
腓骨筋痙直型扁平足 Peroneal spastic flat foot PSFF
 腓骨筋痙縮性扁平足

距骨下関節に生じた慢性の炎症により長・短腓骨筋、長趾伸筋などの外がえしを行う筋がれん縮を起こし著しい外反扁平足を起こします。

足根骨融合症、足根洞症候群が原因となっていることがあります。(狭義では足根骨融合症が無いものを指す。)足根骨融合症は関節の可動域が落ち短腓骨筋などが短縮して起こるとされています。

足関節は自動では内反せず、他動的に内がえしすると下腿内側に痛みが放散します。

<治療>

まず消炎鎮痛剤の投与を行い、扁平足に対しては足底板を装着します。足根洞症候群と同様に距骨下関節内や足根洞への局所麻酔薬とステロイド薬の注射が著効することが多い。

これらの治療で効果が不十分な場合は、麻酔下に患肢を内反底屈位でギプス固定する方法が有効とされています。ギプスの下巻きを厚くして皮膚障害に気をつけ、症状が改善するまで免荷にてギプス更新を行います。保存治療で効果がない場合は手術を考慮します。