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整形外科 外科 リハビリテーション科

腰椎椎間関節症 Kemp sign

腰椎椎間関節症とは、腰の後ろにある小さな関節(椎間関節)が痛んで起こる腰痛です。この関節は背骨を支え、動きを制御する役割があり、全体重の約16%を担っています。痛みは腰やお尻に現れ、後ろに反ったり捻ったりすると悪化し、前かがみになると楽になるのが特徴です。膝より下には痛みは広がらず、筋力や感覚の異常もありません。レントゲンやMRIでは見えにくいので、診断には「ケムプテスト」や局所麻酔で痛みが消えるかを確認するブロック検査が重要です。年齢とともに変化しやすく、ぎっくり腰のように急に始まることもあります。


腰椎椎間関節症 lumbar facet osteoarthritis

椎間関節とは、各椎体を後方で上下に固定する関節のことです。具体的には上位腰椎の下関節突起と下位椎体の上関節突起がなす関節のことです。力学的には、椎体が全荷重の84%を、後方にある椎間関節が16%を担っているとされています。

また、椎間板の動きを後方から制動しています。

椎間関節への神経支配は、脊髄神経後枝の内側枝です。椎間孔を出た後肢は上関節突起の外側を通り斜め下方に走行し横突起の背側に出たところで内側枝と外側枝に分かれます。外側枝は腸腰肋筋へ、内側枝は3つに枝を出し順に、関節包下部、多裂筋、一つ下位の関節包上部へと分布します。

従って、椎間関節は、上部と下部からそれぞれ神経支配を受けます。例えば、L4-L5椎体の椎間関節は、第3腰神経、第4腰神経の支配を受けます。

比較的感度・特異度の高い検査は、Kemp sign、障害高位椎間関節部の圧痛などがあります。一方、レントゲンではあまりはっきりとした所見はありません。従って除外診断を十分に行った上、診断するように心がけます。

治療は、慢性腰痛症に対する治療とほぼ同じです。薬物療法としては、 NSAIDs やアセトアミノフェンを用います。第2選択薬として神経障害性疼痛治療薬、抗不安剤、抗うつ剤、 筋弛緩剤、オピオイドなどが推奨されています。その他、腰椎椎間関節ブロック、後肢内側枝電気焼却術などがあります。
 

参考:『医学の歩み』2022年5月号「痛み」 / 『Orthopaedics』2024年10月号「運動器の痛みに対する薬の上手な使いかた」

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