レジ袋麻痺(paralysis of plastic bag)
スーパーのレジ袋に重いものを入れて指先近くで持つと総指神経の枝である指神経の絞扼性神経障害(圧迫されて締め付けられることによって起こる神経障害のこと)が起こることがあります。
先日たまたま私も指一本でレジ袋を持ってしまったらその先がしびれて治るのに数日掛かりました。絞扼性神経障害は神経のダメージが少ない間に原因が解除されると通常は治りますが、圧迫時間が長い場合や繰り返す場合は慢性化することもあります。
はっきりと原因が特定できない場合は他の疾患を除外診断する必要があります。
レントゲン撮影や超音波断層検査を行っておいた方がよいでしょう。治療は原因となる圧迫を解除して消炎鎮痛剤や神経を元気にするビタミンB12などを投与します。
強い痛みが生じる場合はプレガバリンなどの疼痛遮断薬も考慮します。
*ここでいうビタミンB12は医療用の単剤で容量の大きなものです。
エビデンス:レジ袋による指神経の圧迫
レジ袋(買い物袋)の持ち手で指の神経血管束が圧迫され、指のしびれを来す「plastic bag syndrome」が報告されています。(Goldwirth M ら. J Hand Surg Br. 1999)[1]。
エビデンス:指神経圧迫の管理
指神経の圧迫による障害は、多くが原因の除去により自然に軽快するとされ、その病態と管理が総説でまとめられています。(Dobyns JH. Hand Clin. 1992)[2]。
エビデンス出典(全2件)を見る
- Goldwirth M, Rand N, Melamed Y. The "plastic bag syndrome". Compression of the digital neurovascular bundles by commercial plastic bags. J Hand Surg Br. 1999;24(1):116-117. PMID: 10190621.
- Dobyns JH. Digital nerve compression. Hand Clin. 1992;8(2):359-367. PMID: 1613043.