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整形外科 外科
リハビリテーション科

 母指CM関節症 arthrosis of CM joint of thumb

 母指の一番付け根にある関節をCM関節と言います。中手骨と手根骨との関節で1-5指までいずれもあります。母指のCM関節はものをつまむ動作で一番負荷が掛かるために早く摩耗して変形してしまいます。多くは痛みとともに関節が変形して亜脱臼となっていきます。

 病気が進めば手術することもありますが、多くの場合は装具でCM関節を固定すれば症状が緩和もしくは改善します。

 家事や仕事でものをつまんだり持ち上げたりすると痛むと言って来院されることが多いです。腱鞘炎や手関節炎ではないかと思われる人もあります。いずれにせよ痛む場所で特定できます。
 
  
 本日のコラム139 変形性母指CM関節症(変形性母指手根中手関節症)

 CM関節は、中手骨と手根骨が成す関節のことです。母指のCM関節は他の部位と異なり、変形性関節症が起こりやすく、進行すると亜脱臼となります。

 45歳以上の女性の3分の1にレントゲン上、変性がみられ、その50%に症状が出ているとされています。つまむ動作を繰り返すことにより関節に力が掛かり変形していくと言われています。

 治療:保存治療では、アセトアミノフェン、NSAIDsなどに加えて、装具療法、関節内ステロイド注射がありす。関節内ヒアルロン酸注射は有効と海外で報告があるが、日本では保険適応外となっています。装具は、2-3ヶ月、就寝中も含めてできるだけ持続させるようにします。強く締めつける必要はありません。これら保存治療に抵抗する場合は、手術を考慮します。