表紙に戻る |
池田医院へようこそ | |||||||||||||||||
信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして |
|||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||
整形外科 外科 リハビリテーション科 |
|||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||
膝蓋骨不安定症 patellofemoral instability 膝蓋骨不安定症には、その成因により反復性脱臼、習慣性脱臼、恒久性(先天性)脱臼などに分類されます。 反復性脱臼の頻度が最も高く、初回脱臼後、軽微な外傷などで時折、膝蓋骨脱臼を繰り返す。 初回の急性膝蓋骨脱臼に関しては、一般的に保存療法が選択される装具療法,筋力訓練が行われます。 MPFL 再建術が基本とされ、症例に応じて外側支帯解離術や内側広筋前進術を追加します。 習慣性脱臼は、一定の肢位で膝蓋骨が脱臼する病態で、多くは屈曲時に脱臼します。 MPFL 再建術+proximal realignment法、脱臼傾向は残るようならZ plastyを用いた四頭筋腱の延長術を追加します。 さらに安定性に不安が残るようであれば、distal alignment法の追加を考慮します。 恒久性脱臼は、全ての肢位で常に脱臼している状態。ほとんどは先天性で歩行開始以前に見つかることが多い。 膝蓋骨が脱臼位の状態では下肢斜面が形成されないため早期の手術で整復位へ戻すことが望ましい。 骨端線未閉鎖の症例では、初回脱臼後の再脱臼率は保存療法と手術療法とで有意差がないという報告があります。 膝蓋骨不安定症の分類と治療方針
また、骨端線未閉鎖例では保存療法と手術療法の再脱臼率に有意差がないとの報告もあり、成長期の治療方針は慎重な判断が求められます。一方で、解剖学的リスク(膝蓋骨高位、滑車形成不全、TT–TG距離延長など)を有する症例では再脱臼率が70%以上とされ、早期の手術介入が検討されることもあります。 |
|||||||||||||||||
|