肩甲肋骨症候群 scapulocostal syndrome
胸郭出口症候群の一種として分類されることがあり、肩甲骨と肋骨の間で神経や血管が圧迫されて起こります。
肩甲骨内側縁より痛みと知覚異常や三角筋から手背にかけての放散痛、肩甲骨の可動域制限が起こります。
海外では、車で移動するセールスマンが後部座席の荷物を取るのを繰り返すと起こりやすいことから「セールスマンの肩(traveling salesman's
shoulder)」と呼ばれることがあります。
微少な外傷を繰り返すことによって起こります。この疾患は棘下筋に著明な圧痛を認めます。治療は痛む動作をしばらく控えて消炎鎮痛剤などを投与します。理学療法も効果的です。
エビデンス:肩甲胸郭(弾発肩甲骨)の病態
肩甲肋骨(肩甲胸郭)部の痛みや轢音(弾発肩甲骨症候群)は、筋のアンバランス・滑液包炎・骨性病変などにより生じ、臨床所見や画像で評価されると総説でまとめられています。(Wang ML ら. Orthopedics. 2016)[1]。
エビデンス:難治例への手術
保存療法(姿勢指導・理学療法など)で改善しない機械的な弾発肩甲骨に対しては、関節鏡下の滑液包切除・肩甲骨部分切除が行われ、その中長期成績が報告されています。(Rupp MC ら. Am J Sports Med. 2024)[2]。
エビデンス出典(全2件)を見る
- Wang ML, Miller AJ, Ballard BL, Botte MJ. Management of Snapping Scapula Syndrome. Orthopedics. 2016;39(4):e783-e786. PMID: 27280624.
- Rupp MC, Geissbuhler AR, Rutledge JC, et al. Minimum 5-Year Clinical and Return-to-Sport Outcomes After Primary Arthroscopic Scapulothoracic Bursectomy and Partial Scapulectomy for Snapping Scapula Syndrome. Am J Sports Med. 2024;52(6):1449-1456. PMID: 38651596.