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池田医院・診療日記 | |||||||||||||||||||||||||
信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして | |||||||||||||||||||||||||
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整形外科 外科 リハビリテーション科 | |||||||||||||||||||||||||
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過去ログ 2015.4 2015.5 2015.6 2015.7 2015.8 2015.9 2015.10 2015.11 2015.12 2016.1 2016.2 2016.3 2016.4 2016.5 2016.6 2016.7 2016.8 2016.9 2016.10 2016.11 2016.12 2017.1 2017.2 |
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平成29年3月 | |||||||||||||||||||||||||
1日(水) 本日のコラム101 認知行動療法 cognitive-behavioral therapy その1 もともと認知行動療法は精神科領域(神経症、うつ、パニック障害など)で用いられてきた手法です。整形領域とは無縁だったのですが、最近、慢性腰痛や神経障害性疼痛の治療手段として認知行動療法が一部施設で行われています。本格的なものは整形外科医、精神科医、心理療法士などが横断的に協力体制を取り、治療に当たっています。 日本では、福島県立大学医学部附属病院で積極的に行われています。海外ではオーストラリアのシドニー大学が有名です。 認知行動療法とは、 1.認知と行動の修正に焦点をあて、現在と未来を視野においた、能動的・指示的・時間限定的・構造的な精神療法であり、 2.問題行動が維持される認知的・行動的因子の疾患モデルを基盤として治療法が工夫され、 3.比較対照試験によって治療法の有効性を科学的に検証する精神療法 とされています。(Clark&Fairburn,1997 引用元 慢性疼痛の認知行動療法 伊藤雅臣ら) この定義は難しすぎて、なんのことやらさっぱりわかりません。 最初に行動療法、認知療法があって、それらを結びつけ認知行動療法としてワンパックで提供されるようになりました。 #認知行動療法は整形外科の分野ではまだまだ普及していません。 |
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2日(木) 本日のコラム102 腸脛靱帯炎のテーピング 腸脛靱帯は、お尻にある大腿筋膜張筋と大殿筋の上部線維につながっており大転子から膝までの長い靱帯(腱)です。この靱帯と大腿骨の膝上にあるでっぱり(外側上顆)が擦れて炎症を起こした状態を腸脛靱帯炎といいます。何らかの原因があり、擦れ過ぎると発症します。 原因はさまざまで、大殿筋や大腿筋膜張筋の過剰な緊張、オーバーユース、O脚、外側上顆の過剰な隆起、荷重時の骨盤の傾き(中殿筋の減弱)などによって起こります。 治療はこれらの原因を明らかにして対応します。いずれの原因でもストレッチと局所の安静は有効な治療となります。テーピングはどうでしょう? 膝周辺にテーピングした場合、膝の不安定性があり荷重時に異常な内反が起こる場合にはある程度有効です。外側上顆が突出してインピンジメントを起こしている場合は、外側上顆周辺を圧迫しないようにテーピングをします。骨盤と股関節の筋力が弱く、荷重時に骨盤が強く傾く場合は、臀部から膝下までのテーピングが有効でしょう。、ただし皮下にある厚い脂肪層は固定できませんので、力が掛かると皮膚がずれを起こし、関節の可動域を強く制限することは困難だと考えます。 このようなことから腸脛靱帯炎で効果的な治療はテーピングだけでなく、急性期は足をしっかり休め、温熱治療などから開始し、炎症の減弱とともに、ストレッチや筋トレを加えていきます。 ゆっくり走ると靱帯が大腿骨外顆をまたぐように動きますので、ランニングは速い速度で開始するようにします。改善とともにスピードを落としていきます。 #腸脛靱帯炎の診断は簡単ですけど、原因はいろいろあるので十把一絡げには参りません。 |
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3日(金) 本日のコラム103 下腿慢性コンパートメント症候群 下腿は、骨や筋膜により4つの区画(コンパートメント)に分かれています。(前方、側方、浅後方、深側方) 運動などの負荷によりこれらの内圧が上がると、痛みやしびれが出てきます。運動後や臥位になると症状は消えます。(悪化すると改善の度合いが低下します。) 診断は、コンパートメントの内圧が安静時、運動中、運動後に測定(圧トランスデューサー)して著しい上昇(40mmHg以上)を伴うかをみます。安静時(正常値)は15mmHg以下とされています。35〜40mmHgで症状が誘発されるとしています。 保存治療としては、局所の安静とストレッチがある程度有効ですが、保存治療に抵抗する場合は筋膜切開を行います。近頃では、小さな切開で済む鏡視下手術が行われています。 #運動や労作による負荷をかけると痛みが出る場合、要注意です。 |
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4日(土) 本日のコラム104 骨粗しょう症 <概念と定義> 骨密度低下と骨質劣化の結果、骨強度が低下し、骨折しやすくなる疾患 <疫学> 患者数1280万人で、骨折発症率は女性が男性の3-4倍 <成因> 加齢や閉経などに伴う骨吸収亢進と酸化ストレス・糖化による骨基質の劣化 <予後> 骨粗鬆症とそれによる骨折はQOL低下、不動化、死亡リスクの上昇を招く <診断手順> 医療面接、身体診察、骨評価、血液、尿検査(骨代謝マーカー測定を含む)の結果から総合的に判断する <骨評価> 診断のための骨密度測定にはDXAを用い、腰椎と大腿骨近位部で測定する 1.骨密度がYAM(若年成人平均)の70%以下の場合(原則として腰椎または大腿骨近位部骨密度とす 2.脊椎圧迫骨折または大腿骨頚部骨折の脆弱性骨折がある場合 3.それ以外(手関節、肋骨など)の脆弱性骨折があり、 (骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版) <DXAの適応> ・骨粗鬆症の治療を行う可能性がある ・65歳以上の女性、危険因子を有する65歳未満の閉経後から閉経周辺期の女性 *危険因子:過度のアルコール摂取(1日3単位以上、1単位エタノール8−12g) ・70歳以上の男性、危険因子を有する50歳以上70歳未満の男性 ・脆弱性骨折を有する症例(重症度判定のため) ・低骨密度・骨量減少をきたす疾患に罹患、またはそれを引き起こす薬剤を投与されている成人 診断のための骨量測定は、DXAで行い、腰椎と大腿骨近位部の両部位での測定が望ましい。 診断は原則として腰椎骨密度を用いますが、高齢者で腰椎の測定が行えない場合は、大腿骨近位とする。 腰椎多発性圧迫骨折や両股関節術後、強度変形脊椎、極度の肥満など、腰椎、大腿骨近位部での測定が適当でない場合は、前腕骨で行う。 *副甲状腺機能亢進症では、橈骨骨幹部(1/3橈骨遠位)で行うのが最適。 <椎体骨折の診断> 椎体骨折の判定および類縁疾患との鑑別にX線写真、MRIが有用 椎体変形の半定量的評価法(SQ法) グレード0 正常椎体 椎体高/椎体面積 グレード1 軽度の骨折 20-25%低下/10-20%減少 グレード2 中等度の骨折 25-40%低下/20-40%減少 グレード3 高度の骨折 40%以上低下/40%以上減少 <骨粗鬆症の診断基準> 脆弱性骨折あり→骨量にかかわらず→骨粗鬆症 脆弱性骨折なし →YAM70%未満 または脊椎X線で骨粗鬆症化(従来の骨萎縮度判定基準で行う)あり→骨粗鬆症 →YAM70%以上80%未満 または 疑いあり →骨量減少 →80%以上 かつ なし →正常 *脊椎X線撮影による骨萎縮度判定は再現性に乏しいとの指摘があり、骨評価では定量的な骨密度測定を優先する。 *骨密度は、国際的には大腿骨近位部の測定が標準 <検診> 骨粗鬆症疑い例や予備軍の早期発見・早期介入のためのスクリーニング 骨量測定 YAM80%未満 要精査 80%以上90%未満 要指導 90%以上 骨粗鬆症の危険因子 あり 要指導 なし 異常なし 危険因子 ・除去できない危険因子 加齢、性(女性)、人種、家族歴、遅い初潮、早期閉経、過去の骨折 ・除去できる危険因子 カルシウム不足、ビタミンK不足、ビタミンD不足、リンの過剰摂取、食塩の過剰摂取、極端な食事制限、運動不足、日照不足、喫煙、過度の飲酒、多量のコーヒー <薬物治療開始基準> 骨折の危険因子があれば、骨量減少の段階から薬物治療を始める <診断基準と薬物開始基準> まず、続発性であるか否かを診断し、続発性の場合は原因となっている疾患の治療を行います。 原発性骨粗鬆症で骨粗鬆症の薬物治療を開始する基準は *脆弱性骨折が大腿骨近位部骨折または椎体骨折がある *脆弱性骨折が大腿骨頚部、椎体以外にある→YAM80%未満 *脆弱性骨折はないが、YAM70%以下 *YAM70%〜80%で両親いずれかの大腿骨頚部骨折、FRAX(骨折リスク評価ツール)で主要骨粗しょう症性骨折10年確率15%以上 骨粗鬆症の治療経過観察は骨量測定、骨代謝マーカー、脊椎レントゲン撮影などを定期的評価に加えてQOLや骨折リスクに対する評価を行う。 |
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5日(日) | |||||||||||||||||||||||||
6日(月) 本日のコラム105 骨粗しょう症 食事指導 <骨粗しょう症の治療時における食事指導> 1.推奨される食品 ・カルシウムを多く含む食品:牛乳、乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆、大豆製品 ・ビタミンDを多く含む食品:魚類、キノコ類 ・ビタミンKを多く含む食品:納豆、緑色野菜 ・果物と野菜 ・タンパク質:肉、魚、卵、豆、穀類 2.過剰摂取を避けた方がよい食品 ・アルコール ・リンを多く含む食品:加工食品、一部の清涼飲料水 ・カフェインを多く含む食品:コーヒー、紅茶 *推奨量はカルシウム700〜800mg、ビタミンD10-20μg、ビタミンK250〜300μg カルシウム薬やカルシウムサプリメントの使用により、心血管疾患のリスクが高まる可能性が報告されている。ただし同じ量を食品として摂取した場合はリスクの上昇は無い。→食事からカルシウムを摂るのが望ましい。 サプリメント、カルシウム薬として1回に500mg以上摂取しないように注意する。 #カルシウムはできるだけ食品から摂取するのがよろしいですね。 |
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7日(火) 本日のコラム106 腱鞘炎(ばね指)のエクササイズ 腱鞘炎は使いすぎによって起こる腱の炎症です。手の屈筋腱で多く起こりますが、この場合、更に悪化すると腱が太くなったり、腱鞘が肥厚して引っかかるようになります。これを肥厚性腱鞘炎(ばね指)といいます。 消炎鎮痛剤や理学療法に加えて治療に加えて、運動療法が効果的です。 運動療法にはブロックエクササイズとストレッチがあります。ストレッチは肘を伸ばして手くびと指を反らします。これを10秒続けます。ブロックエクササイズは、指の第3関節(MP関節)が90度になるようにブロックを手の平に握ります。この状態で10秒間強く力を入れます。(小さなものを握りしめる感じ) #力学的に力のベクトルを考えると理に適っています。 |
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8日(水) 本日のコラム107 大人の腰椎終板障害と小児期の後方型腰椎終板障害(発育期終板障害) 大人と発育期の子供に起こる終板障害は、まったく別物と考えた方がよい。 終板とは、椎間板の上下端にある1mm程度の軟骨板をいいます。いずれも腰痛の原因となります。大人の終板障害は、画像診断では変化が無く、MRIにおいて椎体の所見の変化をmodic change として分類します。椎体の前方の変化が大きいのが特徴です。 一方、小児期の後方型腰椎終板障害(発育期終板障害)は、椎体の上下に骨端核と成長軟骨(骨端線)があり、これがスポーツなどで大きな力が加わり損傷すると、主に後端において軟骨が裂離してしまい、腰痛やすべり症の原因となることがあります。また大人になって小児期の終板障害のために慢性の腰痛を起こしていることがあります。 小児期の後方型腰椎終板障害(発育期終板障害)では、急性期の治療は患部を安静に保つことです。予防は、体幹のストレッチが有効です。(キャットポーズ体操、くねくね体操) #予防として体幹のストレッチが勧められていますが、どの程度効果があるのかは分かりません。もちろんストレッチは様々なケガの予防になるので、行う方がよいとが言えます。 |
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9日(木) 本日のコラム108 椎間板変性と痛み 大島らの報告によれば、慢性腰痛症のブロック治療から疼痛発生部位は、椎間板39-41%、椎間関節15-32%、仙腸関節13-18.5%としている。また椎間板性腰痛症の症状として前屈時の腰痛増強がその指標とし、椎間板性腰痛の病態は、変性した椎間板への感覚神経の進入とサイトカインを中心とした微小炎症と考えている。手術例の主訴では、腰痛のみ30%、腰痛+わずかな下肢痛・しびれが65%、鼡径部痛が5%とし、腰痛の性状として、常時腰痛90%、立位腰痛増強35%、座位腰痛増強65%、前屈時増強65%、後屈時増強が35%とし多彩な症状を呈すると述べている。 正常な椎間板には、血管も神経も椎間板周囲にしか分布していないが、椎間板が変性し炎症を繰り返すと椎間板内部に血管や疼痛伝達神経が入り込み椎間板性腰痛の原因となることが分かっている。 椎間板変性は椎間板損傷による急性炎症による痛みが生じ、その後、慢性化しメカニカルストレレスや不安定性に加えて進入した神経の自由神経終末が障害され、神経障害性疼痛を起こすと考えられている。 従って治療方針としては、急性期の侵害受容性疼痛と慢性期の神経障害性疼痛とに分けて考えると理解しやすい。 参考:大島清司ほか:慢性椎間板変性と痛み 整・災外60:247-254,2017 #侵害受容性疼痛→神経障害性疼痛 |
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10日(金)本日のコラム109 ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療 ステロイドの長期使用は骨粗鬆症を誘発することがあります。リスク分類で、いつ骨粗鬆症の治療を行うのかガイドラインが作られています。
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11日(土) 本日のコラム110 ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療 2 海外のメタ解析では、特に20mg/日以上になると急速に骨折率が上昇する。20-40歳代で高容量のステロイドを投与すると、数ヶ月後に骨折が発症してくるが、高齢者に同量のステロイドを投与すると、数日で骨折が発症することが報告されている。また、若年者では、ステロイドを中止すると、骨密度が回復するが、高齢者では回復しにくい。 ステロイドの外用薬は骨密度に影響を及ぼさないという考え方が一般的であるとしている。 引用:ステロイド性骨粗鬆症のマネジメント 改訂版 産業医科大学医学部第1内科講座教授 田中良哉 より |
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12日(日) |
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13日(月) 本日のコラム111 足関節インピンジメント(前方、後方) 足関節インピンジメントは、前方と後方に起こることがあります。前方は骨棘による骨性インピンジメントと軟部組織によるインピンジメントがあります。骨棘によるインピンジメントは足関節前方に加わる繰り返しの外力により足関節前面の軟骨損傷が生じ、骨が過剰に突出することによって発症します。これは前方だけでは無く後方に生じることもあります。 治療は保存療法と手術療法があります。 保存療法として局所の安静、スポーツ活動の制限、温熱治療などの理学療法、装具治療(足関節装具、補高装具)、消炎鎮痛薬などを症状に応じて行います。またバランス訓練や足関節周囲の筋力強化も重要です。 手術療法は保存療法で効果がない場合に、インピンジメントを起こしている骨棘や軟部組織を切除します。最近では関節鏡を用いて侵襲を少なくし、早期加重、早期のスポーツ復帰を目指します。 |
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14日(火) 本日のコラム112 3ヶ月以上続く肩・腰・膝の慢性痛は神経障害性疼痛となっていることがあります 腰や肩、膝が痛くなることは誰しもあることですが、通常、2〜3週間以内に落ち着いてきます。このときの痛みは、局所の痛みのセンサーである侵害受容性の痛みです。ところがこの痛みが続くと徐々に脳や神経が影響を受け、痛みに対して過剰に反応するようになります。(神経障害性疼痛) こうなると局所の侵害受容性の痛みが改善しても、過剰に反応する神経障害性の痛みが続くことになります。慢性化するにつれ侵害受容性疼痛から神経障害性疼痛に移行していきます。 侵害受容性の痛みには消炎鎮痛剤(アセトアミノフェンやNSAIDs)が効きますが、神経障害性疼痛には効果がありません。従って痛み止めを服用してもあまり改善しない場合は、慢性化して侵害受容性の痛みから神経障害性の痛みに変わってきていると考えられます。 神経障害性疼痛には、リリカやサインバルタといった下行疼痛抑制系を賦活する薬を使用します。ただし消炎鎮痛剤より使い方が難しいので、経験豊富な医療機関を受診するようにしてください。 *NSAIDs:ボルタレン、ロキソニン、セレコックスなどのいわゆる痛み止めの薬 #お詫び:コラムの番号がずれていました。ご指摘ありがとうございました。 |
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15日(水) 本日のコラム113 変形性膝関節症における痛みの悪循環 変形性膝関節症発症→「痛む→力が入らない→動けない→安静にする→筋力が弱る→軟骨がすり減る→痛む」 このような悪循環を繰り返すと日常生活は縮小し、家に閉じこもり、果ては寝たきりになってしまいます。痛みに対して早期に対応すれば、「力が入るようになる→動けるようになる→筋力が戻る→軟骨が保護される→更に動ける→力が更に入るようになる」という好循環が生まれます。 変形性膝関節症において痛みをコントロールすることがとても大切だといえます。 |
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16日(木) 本日のコラム114 ヒアルロン酸関節注射の効果 ・関節の痛みを抑える ・関節の炎症を抑える ・関節の動きを良くする ・軟骨の摩耗を抑える 関節内にはヒアルロン酸が分泌されて、氷の10倍以上滑りやすく関節をスムーズに動かすことができます。このヒアルロン酸が減ってくると軟骨は擦れて摩耗し易くなり、関節は変形していきます。変形が進まないうちに、痛みが出始めた頃からヒアルロン酸を関節内に注射することにより、変形を予防する効果があります。 米国の報告では、進行した変形性膝関節症には効果が乏しいとしています。従って早期〜中期のうちに使うのがよいと考えられます。 |
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17日(金) 本日のコラム115 筋力、バランス力、骨量は連動しています 長年、患者さんをみていると、80-90歳でも元気な方もいれば、70歳代で弱ってしまう方もあります。この差はどこから来るのでしょう。心臓や肺など内臓の疾患で運動制限が生じる方もありますが、多くは腰や膝に故障を抱えて痛みのために徐々に気持ちも後ろ向きになり、歩くことを控え、家に閉じこもってしまい、ついには部屋から出ることも厭うようになります。 このような悪循環を断ち切るにはどうした良いのでしょう? 年齢とともに筋力やバランス力が落ちてきますので、ちょっとしたことで転倒したりします。さらに運動不足により骨量が低下し、骨粗しょう症が進むと小さな外力で骨折を引き起こします。(脆弱性骨折)こうなると下り坂を転げるように、身体が弱って寝たきりに近づいていきます。 この寝たきりへの連鎖を断ち切るには、適切な運動を行うことが必要です。筋力やバランス力は、適切な運動を行うことによって回復することが分かっています。また運動により骨量の改善、心肺機能の向上も見込めます。 腰痛や膝痛を放置せずに、骨粗しょう症の予防や治療をしっかりと行い、適切な運動を継続することが大切と考えます。 |
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18日(土) 本日のコラム116 非特異的腰痛に対する運動療法 『腰痛患者は、腰に限った運動をするのではなく、様々な身体活動をする方が痛みを軽減し、精神的健康を改善する。』 腰痛治療の第一人者である福島県立医科大学整形外科 元教授 菊池臣一先生による著書「名医に学ぶ 腰痛診療のコツ」よりの引用です。平成18年出版ですが、未だに色褪せること無く、最新の腰痛治療の根幹を成す考え方が網羅された名著です。 原因がはっきりしない慢性腰痛(非特性腰痛)は、腰痛体操だけでは無く、身体全体を動かすようにする方が痛みが軽減し易く、また精神的にも安定するという話です。 痛むのでじっとしていると筋肉や関節も硬くなり、また痛みの物質も蓄積し更に痛むようになります。適度な全身運動は筋肉や関節が動くだけでは無く、,心肺機能を改善し、局所の血流も良くなり、痛みの物質を押し流します。これらの効果により、痛みが軽減します。 実際には、腰痛体操に加えて身体全体のストレッチや心拍数が上がる運動(少し早足の散歩など)を行うと良いでしょう。 #腰痛は奥が深いです。 |
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19日(日) |
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20日(月) |
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21日(火) 本日のコラム117 長母趾屈筋腱障害(腱炎、断裂) flexor hallucis longus;FHL tendinitis,rupture 長母趾屈筋腱の障害(腱炎、断裂)は、つま先に体重をかけて踊るバレエダンサーに多く起こります。そのほか、長距離ランナー、サッカー、テニスでも起こることがあります。 これまで炎症を伴う腱炎、変性を伴う腱症と呼ばれていましたが、最近では炎症細胞の浸潤が見られないこと、また発症時期も特定できできないために、「腱障害」と呼ばれています。 障害されて肥厚した腱が腱鞘内を滑走して腱鞘を刺激し、炎症(非炎症細胞性)を引き起こす狭窄性腱鞘炎が最も多いとされています。(手指で起こるばね指と同じようなメカニズム) 腱の走行:腓骨後面の下3分の2、骨間膜・下腿後筋膜中隔起始→腓骨遠位部で腱に移行→FOT(滑液鞘)→母趾基節骨底 症状:腱炎→足関節内果後方に痛み :皮下完全断裂→母趾が曲げられなくなる。 治療:腱炎→局所の安静、消炎鎮痛剤、足底板など :皮下完全断裂→手術 #最近は、腱炎と呼ぶことは少なくなっています。腱症もしくは腱障害。これは病理組織学的な見地に基づいて変更が行われています。例:アキレス腱炎→アキレス腱症。(アキレス腱周囲炎は炎症所見が組織学的にあるのでそのままの呼称です。) |
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22日(水) 本日のコラム118 肘関節不安定症 elbow instability 肘関節不安定症は関節の動きが不安定になる疾患で、外傷などの靱帯損傷、骨折、脱臼骨折後に生じることが多く、またスポーツ障害や変性疾患など、靱帯の機能が障害された場合にも起こります。検査は、レントゲン撮影、CT,MRI、超音波断層撮影が有用です。後外側回旋不安定症では、通常の関節運動では症状が出ないこともあります。(要誘発テスト、病歴聴取) 肘関節脱臼では、30-47%に骨折を合併。橈骨頭、鉤状突起に多い。裂離骨折は整復後のレントゲン撮影で分かることも多い。 |
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23日(木) 本日のコラム119 スポーツによる肘関節の内側側副靱帯損傷 野球に代表される投てき動作で、肘内側側副靭帯(MCL)が損傷される疾患です。肘の内側側副靭帯は走行により前斜走靱帯(AOL)と後斜走靱帯(POL)、横走靱帯(TL)に分けられます。投てき動作で障害されるのは前斜走靱帯で、脱臼などの外傷で無ければ後斜走靱帯や横走靱帯は断裂しないとされています。 野球などの活動では、中高生では1ヶ月〜数ヶ月にかけて徐々に痛んで悪化するケースが多く、大学生、社会人、プロは投球の瞬間に激痛とともに発症することが多いとされています。 診断は、AOLに限局した頑固な圧痛、早いボールを投げるときは最初から痛い、MRIで明らかに損傷、誘発テスト陽性、ストレス撮影で2mm以上の開大差、いずれか1項目陽性でMCL損傷ありと診断できるとしています。 治療は、MRIで損傷があっても保存療法で症状が改善することも多い。必ずしも手術が必要な訳ではない。競技復帰へは、3ヶ月以上肩関節を中心に、全身の可動域、バランス、体幹機能などの改善をはかります。いわゆる手投げにならないように投球フォームを修正します。 リハビリで十分な改善は見られず、競技復帰を強く希望する場合は、手術を考慮します。(骨端閉鎖後で、理解力のある中高生以上、年齢の上限はなし) 急激な外傷によるMCL損傷では、ギブスシーネ2週間を行い、その後、可動域訓練をします。不安定性が残存する場合は手術を考慮します。 参考:スポーツによる内側側副靭帯損傷 草野寛ほか 関節外科 Vol.35 No12 (2016) |
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24日(金) 本日のコラム120 間違いシリーズ18.ラップを貼ったら感染を起こしました 新しい創傷治療のサイト(夏井睦先生)に、ラップ療法が記載されて自分でお手軽に治せる時代になっています。ところが、ラップを貼って問題なく治るケースも多いのですが、一部は感染を起こしたり、かぶれてしまうことがあります。 創傷治療の要は、通気性と水分量のコントロールに掛かっています。ラップは創からの浸出液を吸収する能力はありませんので、浸出液が多い状態では感染やかぶれを引き起こしやすくなります。 また汚染された創では、十分な洗浄を行い、ある程度通気性を保った方が感染予防になると考えます。ラップの適応は浅い擦過傷で汚染されていないもののみ有効でしょう。汚染創や浸出液の多いものは,医療機関できちんと治療をするようにしてください。 同様にハイドロコロイドによる治療も、浅くて浸出液の少ない汚染されていない創に使うようにしてください。 |
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25日(土) 間違いシリーズ19.松葉杖の使い方は大抵間違っている?手がしびれて動かなくなることも。 テレビ番組や街で松葉杖を使っている人を見ると大抵間違っています。テレビ番組は医療監修がきちんと行われていれば、そういうことも起こりにくいのでしょうけど、初回使用時にきちんと調整、指導していない医療機関が多いのではないかと思います。 よく見られるのが、松葉の丈が長すぎる例です。長いので脇の下を圧迫するように使っているのですが、これだと腋窩を通る橈骨神経が麻痺することがありますので、長さを貸与時にしっかり調整することが重要です。丈を合わせてもテレビの影響か、そのまま杖の上部に脇の下に体重を乗せてしまう人が多く、これがまた麻痺の原因となってしまってます。 脇は体重を乗せるのでは無く、脇の下と松葉杖の間を少し空けて脇を締めて松葉杖を安定させるようにします。体重は、肘を少し曲げて手で支えるようにしてください。 |
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27日(月) 本日のコラム122 65歳を過ぎたら「いつのまにか骨折」の検査をしましょう。 この表題、某製薬メーカーさんの骨粗しょう症パンフレットから引用しました。「いつのまにか骨折」はとても分かりやすい表現だと思います。 骨粗しょう症が進行しますと、脊椎、特に胸椎〜腰椎の圧迫骨折が起こってきます。他にも大腿骨頚部骨折や手関節の骨折などもあります。圧迫骨折は、若い人では高所からの落下など大きな力が掛かった時に発生します。一方、中高年となり、骨粗しょう症が進行するとちょっとした外力で発症します。 尻もちなどはっきりした外傷の後に痛くなれば、まだ気がつきやすいのですが、日常生活で何も無くとも、徐々に圧迫骨折が起こることがよくあり、こういった場合は痛みは殆ど無く、いつのまにか身長が縮む、背中が丸くなるといった外見上の特徴が出るまで分かりません。 女性の場合、男性と比較して骨量は閉経前後から急速に減っていきます。従って普通に65歳を過ぎると脊椎の圧迫骨折を起こしている確率が高くなるとされています。(男性の場合は70歳) 骨粗しょう症は、骨がスカスカになる病気ですが、若い頃にどれだけしっかりした骨を形成するか、そしてそれ以降はどれだけ減らないように心掛けるかで大きく違ってきます。若い頃から、しっかりと栄養分を摂り、適度な運動を継続して行った人は骨が強くなり、また骨の量も減りにくくなりますが、逆に偏食や過剰なダイエットなどを若い頃に行うと骨量が十分形成されずに、歳とともに骨粗しょう症になっていきます。 でも諦めることはありません。今からでも日常生活で食事をしっかりと摂取し、運動を行い、必要であれば、お薬を使うことにより、骨量を維持することは可能な時代になってきました。大丈夫だと過信せずに、骨の量や「いつのまにか骨折」が起こっていないかどうか調べておくことは大切なことだと思います。 |
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28日(火) 本日のコラム123 腰痛をきたす他科疾患 腰痛をきたす疾患は多岐にわたり、整形外科が取り扱わない他科の疾患もあるので細心の注意が必要です。とりわけ生命予後に関わる疾患を見逃さないように心掛けています。 およそ腹部〜後腹膜〜脊椎疾患はいずれも腰痛を引き起こす可能性があります。特に緊急性が高いのは、大動脈解離です。適切な治療をただちに行わないと致死的なこともあり、発見次第、高次病院へ搬送するようにします。 腰痛を起こす代表的他科疾患としては以下の通り ・心血管系:大動脈解離 ・血液疾患(悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫などは、骨、骨髄への浸潤で腰痛を引き起こします。→要血液検査 ・パーキンソン病:6-7割で腰痛を訴えます。腰背部の筋拘縮(夜中〜明け方)、ジストニアによる疼痛(ドーパミン欠乏)、姿勢異常(前屈姿勢による傍脊柱筋緊張)、神経根症(特有の疾患ではない)。 ・泌尿器疾患 1.尿路結石:血尿は必須ではない。腰背部の叩打痛。カルシウム含有結石はX線で結石陰影、尿酸結石は頻度5%だがX線陰性。確定診断はCT。症状を伴う結石の70%は自然排石。高熱悪寒は腎盂腎炎の併発を考慮。 2.腎盂腎炎:腰痛、悪寒、高熱、嘔気、患側に叩打痛。腹部CTで腎腫大。適切な抗生剤の投与。 3.腎梗塞:心房細動、感染性心内膜炎、弁膜症などに合併し易く、70%に心疾患が合併。急激な腰痛、側腹部痛、血液検査でLDH,AST,ALPの上昇。尿検査で血尿、たんぱく尿。エコーで水腎症がない場合は、腎梗塞を疑い造影CT。 ・婦人科疾患:子宮内膜症、卵巣のう腫、子宮後屈、子宮筋腫など、子宮後屈のみでは痛みは生じない。付属器炎などで癒着が起こると痛みが生じる。 ・消化器疾患:胃十二指腸潰瘍、急性・慢性膵炎など。消化器癌の脊椎転移だけでなく後腹膜転移でも腰痛が生じる ・皮膚科疾患:帯状疱疹 ・心因性疾患:心因性腰痛 |
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29日(水) 本日のコラム124 骨腫瘍に似る他科疾患 骨に腫瘍性病変を引き起こす疾患は画像診断が必須です。 ・脂質代謝異常症による骨黄色腫:顔面やアキレス腱など軟部に発生しやすいが、手足の小骨や長幹骨に起こることもあります。X線では、しばしば周囲に硬化像を有する境界明瞭な透過像を呈します。治療は血清脂質値を正常化させます。 ・副甲状腺機能亢進症による骨融解性病変(Brown腫瘍):破骨細胞が局所的に増殖し骨髄が反応性に線維化、骨融解所見を認めます。治療は、殆どのケースで副甲状腺腫瘍の切除をします。骨代謝の正常化により数年で画像所見は正常化します病的骨折に注意。 ・肺夫疾患に伴う肥大性骨関節症:四肢遠位部の骨・関節腫張と疼痛、長幹骨の骨膜下新生、ばち指を主症状とする腫瘍随伴症候群の一つ。骨シンチ。基礎疾患は原発性肺癌、転移性肺腫瘍が最も多い。 ・白血病による骨病変:白血病の症状は発熱、貧血、血小板減少による出血が典型的。時に関節痛で発症することがあります。画像診断で多発性の骨髄病変を認め、確定診断は骨髄生検。 参考文献:Orthopedics 整形外科外来における他科疾患を見逃さないコツ 3.2017 |
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30日(木) 本日のコラム125 軟部腫瘍に似る他科疾患 ・動脈瘤:動脈壁の菲薄化により血管が膨らむ状態。通常拍動性であるが、慢性期では内部に血腫が生じ拍動がはっきりしないこともあります。CT,MRI→血管外科。 ・サルコイドーシス:肺、リンパ節、皮膚、眼、心筋、四肢の筋などに乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫ができる全身疾患。20-30代女性に好発。90%で肺門部リンパ節腫大。60%でACE上昇。半数以上で自然寛解。一方、進行例ではぶどう膜炎による視力障害、心筋傷害。→速やかに内科、眼科 ・ねこひっかき病(リンパ節炎):人獣感染症。患者の90%は猫(特に12ヶ月齢以下の子猫)、その他犬、サルとの接触や咬傷、掻傷から起こる。15歳以下が半数。グラム陰性桿菌のバルトネラ・ヘンセラ菌による。受傷2週間ほどで所属リンパ節炎、まれに視神経網膜炎。腋窩、鼠径に好発。整形外科では、肘リンパ節腫大が多い。治療薬〜マクロライド系,テトラサイクリン系,ニューキノロン系抗菌薬。 ・癌の軟部組織転移:発生頻度は低い。既往歴がなく、軟部に初発した場合は早期診断が困難。画像診断上、特徴に乏しい。 参考文献:Orthopedics 整形外科外来における他科疾患を見逃さないコツ 3.2017 |
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31日(金) 本日のコラム126 救急外来を訪れる他科疾患 背部痛、腰痛を引き起こす整形外科以外の疾患は主に内臓疾患と言えます。 1.腰痛 ・上部消化管疾患:胃潰瘍(左)、十二指腸潰瘍(後壁なら後腹膜放散痛) ・胆嚢・胆道系の疾患:急性胆管炎(腹痛、発熱、黄疸、ショック、意識障害)、急性胆のう炎(右季肋部痛)、胆石症、総胆管結石 ・膵臓疾患:急性膵炎 ・腎臓の疾患:急性腎盂腎炎(悪寒戦慄、高熱、濃尿)、腎結石・尿路結石(突然発症の背部激痛) ・婦人科疾患:子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮頚癌、子宮外妊娠 ・心臓・血管の疾患::急性大動脈解離(突然発症の激痛、胸痛、背部痛、腰痛) 2.背部痛 ・肺疾患:胸膜炎(胸痛、背部痛)、肺炎、急性肺血栓塞栓症(深部静脈血栓症に起因多し。心電図、心エコー、造影CT) ・心疾患:狭心症(心電図、胸部XP、血液検査、心エコー)、心筋梗塞 ・ほか、上述の腰痛をきたす疾患でも背部痛が起こることがある ・下部消化管疾患:腸閉塞、腸捻転 参考文献:Orthopedics 整形外科外来における他科疾患を見逃さないコツ 3.2017 |