池田医院
信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして
整形外科 外科 リハビリテーション科

診療日記 2017年11月

1日

(水) 本日のコラム278 11月になりました。

 ここ数日、ぐっと冷えてきました。気温が下がってくると筋肉や腱は緊張しますので、痛みが強くなりがちです。冷えた状態は筋肉にもつらいので室温を適正に保ち、ストレッチなどの運動をして筋肉から熱を産生するするようにします。それにより痛みも緩和します。痛いからじっとしているのは、急性期は正しいですが、慢性期には逆効果です。

 しっかりと動かしましょう。ストレッチのコツは冷えているときにグイグイと伸ばさないことです。室温が低く、体も温まっていない状態ですと、筋も腱も伸びにくくなっています。優しく開始して体が温まってきたらしっかり伸ばすようにします。

2日

(木)

3日

(金)文化の日

4日

(土)

5日

(日)

6日

(月) 本日のコラム279 お待たせしないためにご協力ください

 待ち時間短縮のため、ご協力を願いします。

 新患の患者さんは特に病状経過の聞き取りに時間を要します。いつから、どこで、どうなったかを時系列にまとめて話して頂けるとありがたいです。経過が長い場合は、事前にメモ書きをして貰いますようお願いします。

 例1:昨日、夜の9時頃に階段から落ちて右足首を捻った。痛みで歩けない。

 例2:三日前から、特に原因無く腰が痛くなった。前に曲げると痛みが強くなります。

 例3:一週間前、サッカーをしたら右太ももに痛みが出た。

 *数カ所以上の病院を経て来られる場合は、それぞれの経過をまとめておいてください。

7日

(火)  本日のコラム280 運動選手の腰椎椎間板ヘルニア~治療方針2

 椎間板ヘルニアによる痛みは、周辺筋肉の緊張を起こし経時的に伸びにくくなります。硬くなる=タイトになる→タイトネス(名詞)が出現するといいます。

 このタイトネスはヘルニアに対し二次的に起こってきたものですが、タイトネス自体も運動時に痛みを引き起こしますし、また可動域の低下を来します。従って運動パフォーマンスを回復させるにはヘルニアの痛みを誘発させないようにしながらタイトネスを解除する必要があります。

 椎間板ヘルニアにおいて椎間板の内圧をコントロール(できるだけ上昇しないように心がける)しながらタイトネスを解除します。内圧は、立位よりも腰椎前屈、座位で増大します。単純なくっきょおく、回旋よりも屈曲+回旋といった複合動作で線維輪の剪断力をもたらします。

 従って、各種エクササイズを実施する場合には、骨盤前傾を保ちながら内圧の上昇を起こさないようにします。すなわち腰椎前弯の維持+骨盤前傾をつようにします。

 骨盤の前傾を誘導するために、キャットポジションによるストレッチ(四つ這いになり骨盤の前傾する)、仰臥位で膝関節屈曲を保ちながら股関節を片方ずつ屈曲します。

 ハムストリングのタイトネスには、座位で腰椎の前弯を保ったまま、ストレッチします。大殿筋のストレッチは臥位で膝・股関節を屈曲し、内転させます。

 坐骨神経痛のある場合は、いわゆるSLR運動(下肢挙上訓練)、腰椎前屈を行うと症状が悪化したり再燃することがあるので注意が必要です。

 椎間板の水分量の保持には早歩き~ジョギングが有効との報告があります。(秒速2m程度)

8日

(水) 本日のコラム281 手のコンパートメント症候群

 手には10のコンパートメント(骨間7,母指球1,小指球1、母指内転筋区画1)があります。重度の外傷や骨折、誤った輸液などで内圧が上昇し発症します。前駆症状としては、激しい痛み、指の運動障害、腫脹があります。MPは伸展しIPは屈曲位をとります。感覚障害は起こらず、他の部位より10mmHg少ない組織内圧で発症します。

 治療は、屈筋支帯の切開、手掌正中切開で前面のコンパートメント3つはリリース可能で、2本の背側縦切開(第2,第4中手骨上切開)で骨間筋コンパートメントを切開します。手掌の皮切は二期的に、手背は一期的にでも可能とされています。

 ここまで重度の外傷は一般診療所ではなく、二次、三次救急に受診することになると思いますが・・・。

9日

(木)

10日

(金)

11日

(土)

12日

(日)

13日

(月)

14日

(火)

15日

(水) 本日のコラム282 なぜ椎間板ヘルニアで腰痛が起こるのか?

 腰痛の定義は種々ありますが、菊池の定義では、腰痛を「解剖学的な腰仙椎部に局在する疼痛で、神経根に由来する下肢痛や馬尾由来の下肢症状を含む」としています。

 神経根部の圧迫では腰痛と患側優位の下肢痛が生じます。後方・正中部のヘルニアは、脊髄神経前枝から分岐した脊椎洞神経(反回髄膜神経)支配をうけているとされています。

 この脊椎洞神経は、椎間板全周、外輪状線維や後縦靱帯に分布しているので、後方・正中にヘルニアにより圧迫すると侵害受容器より痛刺激として伝わるのではと考えられています。

 馬尾神経を圧迫、刺激しなくても痛みが生じる訳です。

16日

(木)

17日

(金) 本日のコラム283 転倒、落下事故が増えています

 冷え込みとともに、転倒が増えています。気温と関係あるのかは不明ですが、外傷による受診が多く見られます。若い人の場合は不注意が原因ですので、これは心がけ次第と言ったところでしょうか。家庭内では階段よりも居間の方が転倒が多く起こるとされています。階段は落ちないように気をつけますが、居間ではこけないと安心してしまうからでしょう。

 高齢になると筋力やバランス力が低下するので、転倒しやすくなります。比較的元気な高齢者は転倒したときに手をつくことが出来ますので、手に外傷を起こすことが多くなります。弱ると手が出なくなり顔面や胸を直接打つようになります。

 このような違いをご存じでしたでしょうか?

18日

(土)

19日

(日)

20日

(月) 本日のコラム284 腰椎椎間板ヘルニアの手術治療のタイミング

 保存治療中に馬尾症候群を呈する場合は、手術治療に速やかに移行する方がよいとされています。膀胱直腸障害は緊急手術の対象ですし、進行する運動麻痺は相対的手術適応になりますが、手術するタイミングを逃さないように心がけます。これら以外の症状では、通常保存治療を三ヶ月程度行ってもADLの障害をきたす疼痛が持続する場合には、患者とよく話し合って手術をするか決めることになります。

 一般的に、椎間板ヘルニアが小さいほど症状は緩和しにくく、再吸収が見込まれる穿破型のヘルニアでは平均4ヶ月程度で縮小し症状が改善することが見込まれますので、あくまでも症状との兼ね合いですが、患者さんの意向をくんで粘ってみることもあります。当院の例では、巨大ヘルニアが一年後にはきれいに消失し症状も無くなったこともあります。

 最近、分かってきたこととして、穿破していない小さな椎間板ヘルニアの症状ほど改善しにくく手術に移行するケースが多いと統計では示しています。ですからヘルニアが小さいから安心という訳ではありません。

 それではさっさと手術をすれば良いかというとそうでもなく、術後合併症などを勘案すると悩むところとなります。最近では、手術適応は減少する傾向にあり、膀胱直腸障害が出ているケース(24もしくは48時間以内の緊急手術適応)、保存治療に反応せずに日常生活に痛みや運動麻痺により支障が出るケース(相対的手術適応)では手術を行う方向で検討するのが良いと考えています。

 *腰椎椎間板ヘルニアのMRI分類

 Type1 膨隆型(contained type)、Type2 皮膜穿破型、Type3 遊離脱出型 (2,3はuncontained type)

 →皮膜とは、椎間板後方にある線維輪外層または後縦靱帯

21日

(火)

22日

(水)

23日

(木) 秋分の日

24日

(金) 
本日のコラム285 無診療投薬は禁止されています

 「診察をせずにお薬だけ」を希望されることがあるのですが、
診察をせずに投薬を行うことは厚生労働省により禁止
されています。

 現在、投薬期間に関しては新薬や一部の製剤を除けば、日数制限は撤廃されていますが、主治医が病状の経過を把握できる範囲内とされています。湿布は一回の処方あたり上限が70枚となっています。これも貼る部位や回数、日数を勘案して出すことになりますので、「一杯ください」と言われても・・・・。

25日

(土) 本日のコラム286 腰部脊柱管狭窄症

 腰部脊柱管狭窄症とは、さまざまな原因によって脊柱管が狭くなり、症状が出現する病態を示しています。症状は、立っていたり歩いていると下肢の痛みやしびれが出てきて、または悪化します。座位や臥位など、安静にすると症状が軽くなったり無くなります。

 この症状の原因ははっきりとは解明されていませんが、脊髄が圧迫されて神経の血流障害が起こり、下肢の痛みやしびれが出るとされています。

 症状は前屈位をとると軽減することが多く、カートを押して歩いたり、自転車に乗るといくらでも歩けたり移動できるのが特徴です。同じように運動時の下肢痛を起こす下肢動脈閉塞症では、姿勢や運動の種類によって、軽減することはありません。

 脊髄神経が圧迫されてる起こる神経性間欠跛行は、神経の障害部位により、神経根型、馬尾型、混合型に分類されています。

 初期の治療は保存療法が原則でそれぞれの障害部位に応じて治療方針を立てるようにします。

26日

(日)

27日

(月)
本日のコラム287 腰部脊柱管狭窄症 2

 国際分類 病因別

 1.先天性/発育性 A .特発性  B.軟骨無形成症

2. 後天性

 変形性(脊椎症、変性脊椎辷り症、変性側弯)

 複合性

 脊椎すべり症性/脊椎分離症性

 外傷後

 手術後(椎弓切除後、固定後、椎間板切除術後)

 骨増殖性

 外傷後、遅発性変化

 その他

 腰部脊柱管狭窄症の原因は、さまざまで多くは骨や軟骨の変性による変形に起因するところなのですが、それ以外にも術後に発症することもあります。

28日

28日(火)  本日のコラム288 橈骨神経麻痺



 朝起きたら手が動かないと来院されました。典型的な橈骨神経麻痺です。ご厚意により写真掲載を許可して頂きました。ありがとうございます。







運動麻痺:前腕回外、手関節伸展、MP関節伸展(手関節背屈位)

母指-示指指間部の知覚障害

29日

(水)

30日

(木)