池田医院
信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして
整形外科 外科 リハビリテーション科

診療日記 2025年7月

1日
2日
3日
新コラム005 RICEからPOLICEへの進化、そしてPiece&Love

急性期外傷への応急処置は従前よりRICEが有名ですが、最近ではPOLICEに進化しています。また回復期のことも含めて、Piece&Loveという考え方も出てきています。
   応急処置プロトコルの比較表
処置法 構成要素(略語) 主な目的 特徴・進化のポイント
RICE Rest(安静)
Ice(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)
炎症・腫脹・疼痛の抑制 最も古典的な方法。安静と冷却を重視。
POLICE Protection(保護)
Optimal Loading(最適な負荷)
Ice(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)
再損傷防止と早期機能回復 「安静」から「最適な負荷」へ進化。早期リハビリを重視。
PEACE & LOVE PEACE
Protection(保護)
Elevation(挙上)
Avoid anti-inflammatories(抗炎症薬の回避)
Compression(圧迫)
Education(教育)

LOVE
Load(負荷)
Optimism(楽観主義)
Vascularisation(血流促進)
Exercise(運動)
自然治癒力の活用と長期的な機能回復 炎症を「治癒の一部」と捉え、心理・教育・循環も重視する包括的アプローチ。

RICE:1978年に提唱。短期的な炎症抑制には有効だが、過度な安静が回復を遅らせる可能性あり。

POLICE:2012年頃に登場。Optimal Loadingの概念が導入され、早期の機能回復を促進。

PEACE & LOVE:2019年に提唱。炎症を抑えすぎず、教育・心理・循環・運動を含む現代的なリハビリ戦略。


アイシングの実践的なまとめ  
時間帯 推奨度 理由
0〜6時間以内 鎮痛・腫脹抑制に有効。神経伝導速度の低下による鎮痛効果あり
6〜12時間 状況により判断(痛みが強い場合など)
12時間以降 血流阻害・再生遅延のリスクあり。使用は慎重に

アイシングは「初期の炎症制御と鎮痛」に限定して使うべきで、長時間・長期間の使用は避けるべきというのが現在のコンセンサスです。


POLICE処置の構成(急性期対応)  

項目

意味

目的

P

Protection(保護)

再損傷を防ぐための固定や安静

OL

Optimal Loading(最適な負荷)

適切な範囲での活動により治癒促進

I

Ice(冷却)

炎症・腫脹・疼痛の軽減

C

Compression(圧迫)

腫脹の抑制

E

Elevation(挙上)

浮腫の軽減

急性期の炎症・腫脹を抑えることに重点
「安静」よりも「最適な負荷」を重視し、早期回復を促進

4日
5日
6日
7日
8日
9日
10日
11日
12日
13日
14日
15日
16日
17日
18日
19日
20日
21日
22日
23日
24日
25日
26日
27日
28日
29日
30日
31日