池田医院
信頼とまごころの医療 からだにやさしい医療をめざして
整形外科 外科 リハビリテーション

診療日記 2026年5月葵祭

1日

連休前の体ならし

明日からゴールデンウィークが始まります。久しぶりに長距離を歩いたり、家族で出かけたり、普段と違う動きをする機会が増える時期です。

外来でよく見かけるのは、連休中のハイキングや観光で痛めて連休明けにいらっしゃる方です。普段は座り仕事の方が、いきなり長距離を歩けば足にも腰にも来ます。

体力に自信があった頃の感覚で動くと、思わぬところでつまずきます。連休が始まる前に、軽くストレッチをしておくくらいでちょうどよいです。

2日

連休の谷間

今日は土曜日、連休の谷間の一日です。外来は比較的落ち着いていましたが、「明日から連休だからリハビリを終わらせておきたい」という方が何人かいらっしゃいました。

連休中に旅行や遠出を計画されている方へ。荷物の持ち方にも気をつけてください。重いリュックを片方の肩だけで持つ癖のある方は、肩や首に余分な負担がかかります。両肩に均等にかける、こまめに休憩をとるだけで、連休明けの受診を一つ減らせます。

3日
4日
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6日
7日

連休明けの体

ゴールデンウィークが明けました。連休中の疲れが残ったまま仕事に戻られた方も多いと思います。

意外と多いのが、長距離運転で腰や膝を痛めるパターンです。同じ姿勢が長時間続くと腰に負担がかかり、降りた瞬間にぎくりとくることがあります。

ひどい腰痛でなければ、簡単なストレッチや早歩きをおすすめします。

8日

五月病と体の疲れ

連休明けから一週間が経ちました。気が張っていた分、今頃になって疲れが出てくる方もいます。「五月病」という言葉は気持ちの落ち込みを指すことが多いですが、体にも似たようなことが起きます。

連休中に普段より歩いたり動いたりした影響が、一週間後に膝や腰の痛みとして出てくることがあります。炎症は少し遅れてピークを迎えるためです。今日も「連休中から違和感があって」という方が何人かいらっしゃいました。

気になる痛みがあれば、週末をまたぐ前に診ておくほうが安心です。週明けに悪化させてから来られるより、早めのほうが回復も早い。

9日

新緑の季節に体を動かす

五月の土曜日は気持ちの良い天気が続きます。「歩いてきた」とおっしゃる患者さんが多い季節でもあります。新緑の中を歩くのは気分も上がりますし、体にとっても悪くない。

ただ、普段より長距離を歩いた翌日に足底や膝が痛くなる方がいます。適度な運動はよいのですが、靴の選択も大切です。クッションの薄い靴や、踵のすり減った靴で長時間歩くと、膝や腰への衝撃が大きくなります。久しぶりによく歩く予定があるなら、靴の状態を先に確認しておくとよいです。

10日
11日

膝の痛みと階段

変形性膝関節症の初期は、階段の下りで痛みが出ることが多いです。「上りは平気なのに」とおっしゃる方が多いのですが、これはこの病気の典型的な経過です。進行すると平地の歩行でも痛むようになり、さらに放置すると安静時にも痛みが続くようになります。

膝の内側に荷重が集中する構造上、内側の軟骨からすり減ってO脚に変形しやすく、炎症で水がたまると膝全体が腫れて曲げにくくなります。治療の基本は大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)を鍛え、膝を支える力をつけること。痛みのコントロールと運動を組み合わせながら、変形の進行を抑えていくことが大切です。

12日

五月晴れの外来

五月らしい晴れた一日でした。「天気が悪くなると古傷が痛む」と話される患者さんは少なくなく、気候と痛みの関係を実感しておられる方は多いようです。

ただ、気象変化が関節や筋肉の痛みに影響する仕組みについては、まだはっきりとは解明されていません。感じ方には個人差もあり、一概には言えないのが正直なところです。晴れた日に少し体を動かして気分転換になれば、それはそれでよいことだと思っています。

13日

骨粗しょう症と転倒予防

今日は骨粗しょう症の治療を続けておられる患者さんが続きました。骨粗しょう症は骨を構成する成分が減ってもろくなり、大腿骨頚部骨折や脊椎の圧迫骨折を起こしやすくなる病気です。転倒して大腿骨頚部を骨折すると、寝たきりになるきっかけになることもあり、予防が何より大切です。

転倒予防には下肢筋力とバランス力の強化が有効で、片足で1分間立つ運動(フラミンゴ療法)を1日3回行うだけでも効果があります。また骨を丈夫にするには骨に振動が伝わる運動——散歩や早歩きがお勧めです。水泳は骨に振動が伝わらないため、骨粗しょう症の予防にはなりません。カルシウム摂取と日光浴も忘れずに。

14日

頸椎症と首の痛み

「首から肩にかけてずっと張っている」という方が続きました。主に加齢によって椎体や椎間板が変性し、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす状態を頸椎症といいます。ただ、はっきりした原因がなくても首の痛みが出ることがあり、これを非特異的頚部痛と呼びます。デスクワークの長時間前傾姿勢も負担になります。

首の痛みや肩こり程度であれば、急性期には安静と消炎鎮痛剤、慢性期には牽引や温熱治療で多くの方が改善します。ただし、肩から手にかけてしびれが広がる、手の指が動かしにくいといった症状が加わる場合は神経の圧迫が進んでいるサインで、早めに診ていただく必要があります。

15日

足底腱膜炎——朝の第一歩が痛い

「朝起きて最初の一歩が鋭く痛む」「歩いていると踵や土踏まずが痛くなる」——こういった訴えは足底腱膜炎(足底腱膜炎)の典型的な症状です。五月は散歩やウォーキングを始める方が増える時期でもあり、毎年この頃から来院される方が増えます。

足底腱膜は踵の骨から足指の付け根をつなぐ組織で、体重を支えるたびに繰り返し引っ張られます。原因は過剰な負荷で、足底腱膜やアキレス腱が硬くなっていると起こりやすいです。テーピング、超音波治療、温熱治療が効果的で、クッション性の高い靴を選ぶことも重要です。ストレッチで足底とアキレス腱の柔軟性を保つことが予防につながります。

16日

テニス肘——テニスをしていなくても

肘の外側が痛くなる上腕骨外側上顆炎——いわゆるテニス肘は、名前に反してテニスが原因になるのは約10%に過ぎません。多くは調理や家事、タイピングなど、日常的な手首の使いすぎで起こります。物を持ち上げたり手首を反らしたりするときに肘の外側が痛むのが特徴です。

約90%の患者さんで保存治療が有効で、テニス肘バンドの装着、消炎鎮痛薬の外用・内服に加え、急性期が過ぎたら前腕の伸筋群をストレッチすることが大切です。「肘が痛いのに手首のストレッチ?」と思われるかもしれませんが、前腕の筋肉の硬さが肘の付着部に負担をかけているので、柔軟性を保つことが回復を早めます。

17日
18日

週明け月曜の外来

週が明けました。月曜の外来はやや混みやすく、週末に痛みが出たけれど我慢していた、という方が重なることがあります。今日もそういった方が何人かいらっしゃいました。

週末に急に痛くなって様子を見ることは必ずしも悪くありませんが、動かせないほどの強い痛み、腫れや熱感がある、しびれが出ているといった場合は早めに受診してください。整形外科的な問題の多くは、対応が早いほど回復も早い。五月も後半に入りました。季節の変わり目、体の声に少し耳を傾けていただけると幸いです。

19日

正座と膝

「正座ができなくなった」というのは、膝の不調を自覚するきっかけとして多い訴えです。正座は膝を深く曲げる動作なので、関節や半月板に問題があると痛みが出やすくなります。逆に言えば、正座ができるかどうかは膝の状態をチェックするひとつの指標になります。

ただし、無理に正座をして膝を痛める必要はありません。「以前はできたのにできなくなった」という変化に気づくことが大切です。

20日

長時間座りっぱなし

「長時間座りっぱなし」が腰痛の原因になることは多くの方がご存じですが、実際に体に何が起きているかはあまり知られていません。同じ姿勢を続けると椎間板への圧力が均一にかかり続け、周囲の筋肉の緊張も高まります。

デスクワークで腰痛が続く方にまず試していただきたいのは、「30〜40分に一度、数分だけ立つか歩く」という習慣です。劇的な改善ではありませんが、慢性腰痛の多くはこれだけでも経過が変わります。

21日

肩こりの正体

肩こりは非常に多い症状ですが、「肩こり」という病名はありません。原因はさまざまで、筋肉の緊張、姿勢の問題、頚椎の異常、ときには内科的な疾患が隠れていることもあります。

特に注意が必要なのは、腕や手にしびれを伴う場合です。頚椎の病気が原因になっていることがあり、単なる肩こりとは異なる対応が必要です。長年の肩こりだからと諦めている方でも、原因がわかれば対処の仕方は変わります。

22日

捻挫と靭帯

足首の捻挫は「よくあるケガ」として軽く見られがちですが、適切な処置をせずに治した場合、靭帯が緩んで捻挫を繰り返しやすくなることがあります。「何回も捻挫している」という方の多くは、最初の一回のときにしっかり固定しなかったというケースです。

急性期に適切に処置した捻挫と、そうでない捻挫では、長期的な関節の安定性がかなり違います。最初の対応が大事です。

23日

インソール

靴の中敷き、いわゆるインソールを調整するだけで、足や膝の痛みが楽になることがあります。足のアーチが崩れている方や、歩き方に癖がある方は、靴底の減り方が左右で違っていることが多いです。

インソールで足のバランスを整えることで、足だけでなく膝や腰への負担を減らす効果が期待できます。市販品でも一定の効果はありますが、なかなか改善しない場合は、症状に応じたものを試してみるとよいかもしれません。

24日
25日

骨癒合の個人差

骨折した骨がくっつく「骨癒合」には個人差があります。同じ部位の骨折でも、年齢、栄養状態、喫煙習慣、血流などによって癒合の速さが大きく変わります。

特に喫煙は骨癒合を著しく遅らせることが知られており、手術前後の禁煙を強く勧める理由の一つです。「骨が思ったよりくっつかない」というケースの背景には、こういった因子が関係していることがあります。

26日

運動会シーズン

小学校の運動会が近づくと、親御さんの「本番前の練習」でケガをされる方がときどきおられます。リレーに選ばれて張り切ったものの、練習中に肉離れやアキレス腱を痛めるというパターンです。子供のころのイメージで走ろうとして、体がついてこないのです。

本番前に少しずつ体を慣らしておくくらいの気持ちでいくのが、結局は安全です。

27日

梅雨を前に

六月を目前に控えたこの時期、「もうすぐ梅雨だから体が重い」とおっしゃる患者さんが増えてきます。気圧や湿度の変化が関節の痛みに影響するかどうかは、科学的にまだ決着がついていません。

ただ、気候の変わり目に体が敏感になる方が多いのは外来でも感じます。梅雨は運動する機会も減るので、意識して体を動かすことが特に重要になる季節です。

28日

バネ指

指を曲げたとき「カクッ」とひっかかる感じがする、朝に指が伸びにくい——こういった症状は腱鞘炎の一種、いわゆるバネ指です。指を動かす腱がスムーズに通れなくなっている状態で、糖尿病の方や手をよく使う仕事の方に多く見られます。

初期はテーピングで安静を保つだけでも改善することがあります。放置して進行すると、注射か手術での対応が必要になることもあります。

29日
30日

圧迫骨折

背骨の圧迫骨折は、骨粗鬆症のある高齢の方に多い骨折です。尻もちをついた、重いものを持ち上げた、あるいは特にきっかけがなくても起こることがあります。腰や背中に急に強い痛みが出て、起き上がるのが辛くなります。

厄介なのは、レントゲンでは受傷直後にはっきり写らないことがある点です。「ぎっくり腰かな」と思っていたら実は圧迫骨折だったということもあります。痛みが長引く場合はMRIでの確認が有用です。

🔗 疾患辞典: osteoporosis

31日